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執筆者の写真ミウラ

グラウンディング

更新日:2023年1月27日

その昔、社会人になって数年後に体を壊したことがあります。

出版社に就職して数年間いろいろなことがあり、残業が月に150時間以上になり、それが3か月続いた頃にダウンして退職しました。

あの頃はフワフワとした感覚で生きていたように思います。

当時のことは、仕事とそれにまつわるトラブル以外のことをほとんど覚えていません。

自分の能力不足か、それとも業界の体質か? おそらくその両方でしょう。


退職後は、もっと地に足のついた生活をしたいと思ってはみるものの、これといった正解が見つからないまま時間が過ぎたように思います。

仕事は、1年ほど休養して、フリーランスで細々と続けていましたが。


結局は、「地に足がついた生活とか生き方って何?」ということなのです。

はっきりとわかったのは、それから数十年たってからです。

当時のヨガの先生から「グラウンディング」をテーマにヨガの指導を受けました。

「グラウンディング」とは、地に足をつける、土台を安定させる、自分の足元を固めるということ。

言葉だけでは漠然としていてピンときません。


体を使って感じてみて、初めて少しだけわかるようになりました。

①大地に接している体のパーツの接面に意識を向け、そこから樹木のように根が張っていくようにイメージします。


②呼吸を流しながら意識を体に向けます。

立っているときは足裏から、座っているときは骨盤の底部(座骨のところ)から地球の芯まで伸びた根っこをイメージし、吸う息で大地のエネルギーを吸い上げます。

吐く息では、体の中のいらないものやネガティブなエネルギーを空に向けて放出します。


③自分と地球をつなげ、自分の存在が今ここにある感覚を味わいます。



大事なのは、頭でばかり考えずに、体の感覚を使うということ。

自分は今まっすぐ立っている。

自分は今…をしている。

自分は今…を感じている。

大地に根付いているイメージを持つ体験を重ね、自分の感覚に集中すると、気持ちが安定すること、自分を信じてよいことが体感できます。

体につながることで、心に強さをもたらしてくれるのが、ヨガの素晴らしさのひとつです。


もちろん感じ方は人それぞれです。

そうすることで、その人なりの「地に足のついた生活や生き方」が心にストンと落ちてくるものだと実感しています。

あらためて当時を振り返ると、自分に降りかかったトラブルで、体だけでなく心に大きなダメージを受けていたことに気づきました。

ヨガで奥深くに眠っていた傷を癒し、自分をケアすることの大切さを感じています。


皆さまはいかがでしょうか。

テクノロジーの発達の影響で、時間に追いかけられているような感覚はありませんか?

コロナ禍の自粛生活で、思い通りにいかないことへのあせりや不安はありませんか?

「ヨガとは、あっちに行ったり、こっちに行ったりする心の暴走を止めること」です。

そんな時こそ自分の中心軸に意識を戻すことが大切です。

まさにマインドフルネス―今ここにいる自分に意識を向けると、足元が見えるようになりますよ。


ということで、10月のオンラインクラスのテーマは「グラウンディング」。

コミュニティクラスのシニアヨガでも取り入れる予定です。

最後のメディテーションでは、イライラやフワフワを手放して、自分の中の静寂を見つめましょう。


しばらくお休みしていた方も、対面ヨガ、オンラインとありますので、ご連絡いただければすぐに再開できます。

お待ちしております。









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