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執筆者の写真ミウラ

タンパク質足りてますか?

更新日:11月11日

放っておくと高齢者はどんどん筋肉量が落ちていきます。

まずは下の表をご覧ください。



■60代以降は筋活が必須!

筋肉量は20代後半をピークに徐々に落ち始め、60代で急に下降し、60代になるとさらに急降下していきます。

この急降下を留めるにはどうしたらよいでしょうか?

健康寿命を延ばしたいと思っている方に必要な対策は二つです。どちらも並行して生活の中に取り入れ、継続することが大切。


■ひとつは筋トレ

「もう年なんだから必要ないでしょ」と思うかもしれませんが、高齢になったからこそ、健康寿命を延ばすための筋トレ(特に体幹と下半身の筋肉強化)はとても大切です。

私は20年近くヨガを続けていますが、加齢していくうちに安全かつ継続性のある緩めの筋トレの必要性を切実に感じています。今ではシニアヨガに体幹強化のエクササイズを加え、同年代の方々に伝える活動をしています。

体力の衰えを感じる、運動不足だと感じている皆さま、対面クラス、オンラインクラスとありますので、よろしければご参加ください(当webサイトを閲覧してご連絡ください)。気づいた時からでも決して遅くはありません。


二つめは不足しがちなタンパク質をしっかりと摂ること

「食べることは生きること」ですから、口から入れる栄養が大切なことは誰でも知っています。高齢になると心配になるのがタンパク質不足です。

タンパク質は筋肉はもちろんのこと、内臓や血管、骨、皮膚、髪の毛、神経伝達物質など体を構成する材料になる栄養素ですが、高齢者は食が細くなったり、栄養の吸収率が低くなったりすることもあり、足りなくてサルコペニア(筋力が低下した状態のこと)やロコモティブシンドローム(筋力に加え、関節や脊椎の障害で運動機能が低下した状態)になるケースが多いのです。

いくら筋トレをしても、その材料になるタンパク質が不足していると筋肉は作られません。

タンパク質を日々効果的に摂取するコツをお伝えします。


■どれぐらい食べるのが適量?

大まかな目安としては、一日に必要なタンパク質摂取の目安は体重1kgにつき1g。

ですから体重50kgの人は50gとなります。

これは普段それほど活動量の多くない人の目安で、日常的に運動をする人やサルコベニアの傾向がある人はこれでは足りません。

体重1kgにつき1g×1.2~1.5倍で計算しましょう。そうすると50kgの人は60~75gとなります。


■お勧めは「朝タン」

多くの人が夕食には栄養バランスの良い食事をしている割に、朝食や昼食は炭水化物に偏る傾向があります。まずは、これを見直しましょう。


タンパク質は体の中でアミノ酸に分解され多数の分子化合物となり、それが体に必要なタンパク質に再合成され、体を作る材料となります。

こうやって作られた筋肉は一日中分解と合成を繰り返しています。

夜寝ている間でも分解されていますから、朝起きた時は筋肉を作る材料が不足しているため、朝食で補充することが必要となります。タンパク質は摂り溜めておくことはできず、余ったものは尿となって排泄されるからです。特に腎臓と肝臓の問題を抱えている方は、分解に負担をかけないよう摂り過ぎには要注意です。

シンプルな考え方として、まずは一日三食均等に摂取するように計算をしましょう。

例えば、一日60gのタンパク質摂取を目標にすると、60÷3=20で各食20gをとりあえずの目安にします。

朝食に20gのタンパク質をしっかりと摂る「朝タン食」が最初のステップになります。



■タンパク質含有量の計算は?

そもそも食品のタンパク質の含有量がわかっていないと、どの程度タンパク質が摂れているか計算できません。

これが一番厄介ですね。

タンパク質を多く含み、日常的に取り入れやすい主な食材の含有量を以下の表にしました。計算しやすいようおおまかな数値にしています。もちろん、これ以外にも豆類やイモ類、野菜、果物、キノコなど、多かれ少なかれタンパク質を含んだ食材はたくさんあります。

まずは、この表も参考にして、朝食でよく食べる食材のタンパク質量が足りているか調べ、見直す必要があるかを考えてみましょう。


例えば、朝食に20g摂るには、和食ならご飯1膳と味噌汁で5g、納豆1パックを合わせて13g。サケの切り身をつければ20gと楽にクリアできます。サケがなければ、卵かけご飯にしてヨーグルトをちょこっと足したりします。


朝はパン食の場合。

目安としては食パン6枚切り1枚が6g。ただし、パンはご飯に比べアミノ酸の構成が偏っている(アミノ酸スコアが低い)ため、不足する必須アミノ酸(タンパク質を作るのに欠かせない栄養素)が豊富な食材を合わせて食べましょう。

肉や魚、卵、乳製品はアミノ酸スコアが高いので、朝でしたらチーズをのせたトースト、目玉焼きを合わせると15.5g。これにヨーグルトか牛乳で20gになります。

野菜やフルーツにも微量ですがタンパク質が含まれていますから、それをプラスすれば食物繊維やビタミン・ミネラルも摂れます。特にブロッコリーほか菜の花、ほうれんそう、キャベツ、モロヘイヤなどもタンパク質が比較的多く、しかも食物繊維やビタミンも豊富です。


それ以外で朝食におすすめなのがカルシウムや鉄分、ビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富なオートミールです。

一般的なオートミールのミルク粥(30gのオートミールに100ccの牛乳)でタンパク質は7.5g摂れます。これに卵を加えれば13.5g。茹でブロッコリーやチーズ、ヨーグルト、バナナなどのどれかをプラスすると20gになりますね。


私の朝食は腸活を意識していますから、さまざまな栄養素や食物繊維が豊富なものを組み合わせた食材が中心です。その日の気分で変わります。よく使う食材はオートミールや雑穀米、甘くない茹であずき、きな粉、豆乳です。

家にあるその他の食材を組み合わせ、変なものを実験的に作ったりして、自分流の美味しい食べ方を研究するのも楽しいものです。


また、タンパク質豊富で、日々の食事に活用しやすいヘルシー食材と言えば鶏むね肉。

後日になりますが、柔らかくしっとりと調理するお手軽な裏ワザをご紹介します。

しばらくお待ちください。










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