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執筆者の写真ミウラ

ピンチをチャンスに—今だからできること

更新日:2020年4月27日

新型コロナウィルス感染症の広がりを抑えるために、地元開催のクラスを中止して1週間になります。

これまでに経験のない状況に戸惑いつつ、この時期をどう過ごすか?

いろいろな考え方があります。

情報をできるだけ多く取り入れて万全の対策をしようと頑張る人、普段通りの生活を心がける人など、私の周りもそれぞれです。


2月末に小中学校の休校が決まった頃からメディアの報道等もこの問題ばかり取り上げるようになり、世の中全体に閉塞感が漂ってきました。

なるべく人が密集するところは控えるとなると、どうしても家の中で過ごすことが多くなります。

情報を得ることは大事ですが、この問題1色のテレビやSNSばかり観ていると、過剰適応になりがちで、メンタルヘルスの面で良くないなぁと感じるようになりました。


気になることにとらわれると、そればかりが気持ちを塞ぎ、全体が見えなくなります。

こんな時こそ、「ストレスマネージメント」です。

自分の中にあるストレスは簡単には消えません。

消そうとはせずに、とりあえず心の中にある引き出しに仮置きします。

そして、今の環境でできそうなことを探します。

例えば、後回しにしてたことってありませんか?


やりたいと思っていたけどできなかった趣味、購入したけど積読だけの本、家の中の掃除やお片付け、撮りだめしていたDVD鑑賞、ゆったりと景色を眺めながらのお散歩など。

日常とちょっと違うことをやってみることで、見方やとらえ方が変わります。


私もいろいろありますが、とりあえず、後回しにしていた断捨離から始めることにしました。

家庭の中の断捨離は、家族もいるのでなかなか思うようにならず、新たなストレスを感じることもあるのですが。

それはそれで、人は価値観が違うのだなぁと思うことにして……。


お勧めは、自分の私物の断捨離です。

大げさに言えば、これは人生の断捨離になるなと感じています。


恥ずかしながら、フリーランスで仕事をした時期や、NPOの活動時期が長かったので、大したことはしていない割にたくさんの資料や本をため込んでいました。

「いずれ役に立つこともあるかもしれない」

捨てられない理由はこれに尽きます。

ため込むだけで見てもいないのですから、役に立てようもありません。

今回は、ひとつひとつチェックして、大量に処分しました。

役割を終えた物たちに「お疲れさま」の思いを込めて。


断捨離や片づけの専門家がたくさんの本を出しています。読んでないので詳しくはないですが、「ときめくか、ときめかないかで捨てる物を決める」というのを聞いたことがあります。

近藤麻理恵さんの片づけ術だそうです。


ちょっとニュアンスが違うかもしれませんが、こういった仕事の資料も当てはまると感じました。

ときめく物があったのです。

それは…ときめいていた頃のかつての自分に出会える物たち。

私の場合は編集やライターの仕事をしていましたから、汚い字で殴り書きの手書き取材ノート、出来上がった記事のスクラップや本、諸々のワークショップや講演活動で子どもたちからもらったお手紙など。

写真の地図もその中のひとつです。

イラストレーターに依頼するイラスト資料のために探し回って見つけたパリの鳥瞰図(一部)です。

3Dに見える手書き地図で、当時としては貴重なものでしたから、使用後は自宅の壁に貼ってインテリアとしても重宝していました。

自分なりに頑張っていた時のエネルギーが伝わってくる物たちに久しぶりに出会えて、元気をもらったように感じました。


断捨離とは、「断…入ってくるいらない物を断つ」「捨…家にずっとあるいらない物を捨てる」「離…物への執着から離れる」という考え方。

自身で作りだしている重荷からの解放を図り、身軽で快適な生活と人生を手に入れることが目的である(ウィキペディア:断捨離より)。


この考え方は、もともとヨガの思想から派生したものです。

私自身が常に心に留めているものですが、「捨」の部分はなかなか割り切れないものでした。

やってみると、身軽になった解放感もさることながら、過去の仕分けをすることで人生を整理し、その物に宿っていた、かつての自分のエネルギーを注入されたような体験になりました。


決してポジティブなものだけではありません。

失敗した仕事の思い出や、つらい出来事も思い出しますが、それらも含めての断捨離です。


面白いものも出てきました。

中学3年の期末テスト前に提出した学習計画表です(なぜ、こんな昔のものがあったのかは不明)。

日程表になっていて、細かく科目ごとの学習内容があり、右の欄に計画の結果を記入するようになっています。

その欄を見ると、「漢字しかできなかった」「2ページしかできなかった」「寝てしまってできなかった」……こんなのばかりです。

反抗期で、人生を舐めていて頑張れなかった自分を思い出し、爆笑しました。

そんな自分も受け入れつつ、「いろいろあったけど、よく生きてきたね」と、過去を肯定しながら手離すことができた断捨離となりました。












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