体に滞っている水分を排出するには?
6月から7月にかけての梅雨どきの日本は、暑さもさることながら、高い湿度に悩まされます。
毎年のことですが、今年はとりわけコロナの影響で家にいることが多いせいなのか、年齢のせいもあるのか、鬱陶しい気分が体にこたえるなぁと感じるのは私だけでしょうか。
M'sのヨガは、インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」や中医学の「陰陽五行説」の考え方も取り入れて、毎年、この時期に合わせた体のメンテナンスを行うようにしています。
アーユルヴェーダでは、今の時期は水のエネルギーが強くなって、火のエネルギー(消化力)が落ちる時期です。
中医学では「長夏」と言って、湿の影響が大きい時期。
日本では梅雨や秋の長雨に当たり、湿は邪気となって体にさまざまな症状を引き起こします。頭や体は重だるくなり、手足のむくみや冷えが生じ、消化機能を低下させます。
どちらも数千年前から受け継がれ、つながっている東洋の考え方で、ヨガとも深いつながりがあるのです。
今年も「目黒コミュニティクラスのシニアヨガ」、7月から始まった「シニアのためのオンラインヨガ」のクラスでは、体に「水」が滞りやすく、体の中の老廃物を排出する機能が低下している状態から少しでも楽になれるように、水の排出を促すようなプログラムを組み立てています。
ポイントは、つまりを防ぎ、血流やリンパの流れを促して代謝をよくすること。
そのためにさまざまなアプローチをしますが、ここではレッスンに参加しなくても、隙間時間にできる簡単な手法をご紹介しましょう。
<足からのアプローチ>
●ツボ押し 湧泉と三陰交
湧泉は全身のツボで、下半身の疲労回復に効果があるだけでなく、全身のめぐりをよくするツボでもあります。
図がないのは、下図の足裏、腎臓の反射区とほぼかぶるので省略しました。
足指をギュッと縮めた時にできる足裏真ん中のくぼみ部分を親指もしくは人差し指の関節で強く長く(30秒以上)押します。
三陰交は、脚の内側を通る「脾経」「腎経」「肝経」という3つの経絡が交わるツボ。3つの陰の経絡が交わることから名づけられています。
内くるぶしの高い所から指4本分の脛骨のきわの部分。押したら痛いところです。
冷えやむくみ、女性の諸症状、便秘によく効くツボです。
●足裏の反射区(リフレクソロジー)腎臓から尿管・膀胱へマッサージ
反射区とは、身体の器官や内臓につながっていると言われる足裏や手裏にある末梢神経が集まった場所のこと。
腎臓の反射区は、中医学の湧泉のツボとほぼ重なる足裏の中心部分。
そこから、土踏まずのくぼみの内側にかけて、尿管と膀胱の反射区がつながっています。
そのラインを人差し指の関節を折り曲げた山の部分、もしくはツボ押し棒で腎臓から膀胱にかけて強く押しながら滑らせて、刺激します。痛いですが、片足10回ずつがんばりましょう。
マッサージオイルやハンドクリームがあれば、より滑らせやすいです。
●リンパ節のマッサージ
体の中を巡るリンパ管の途中にあるリンパ節は、免疫機能の関所のような働きをしている場所です。
大きなリンパ節は老廃物が滞りやすいので、マッサージしてあげることでリンパの流れをよくします。
この時期むくみやすい膝裏(膝窩リンパ節)と鼠径部(鼠経リンパ節)を手指や手のグーでもみほぐします。
<呼吸からのアプローチ>
●腹式呼吸
吸う息でお腹を膨らませ、吐く息でお腹をへこませる深い呼吸で、横隔膜をしっかりと動かすことで、全身の代謝を上げることができます。
<筋肉を使うエクササイズ>
ヨガとしてのアプローチは、大きな筋肉を使って代謝をあげること、腎臓・膀胱系の経絡、脾臓・胃経の経絡を刺激するポーズ、内臓を刺激するポーズやストレッチなどを行います。
お家で手軽にできて効果的なのは、下半身の大きな筋肉を使うスクワットがお勧めです。
吐く息でゆっくりとお尻を後ろに下ろし、吸う息で上がります。8~10回がんばります。
コミュニティクラス、オンライン共に7月はむくみ改善、デトックスを中心に、8月以降も夏バテ対策や筋力低下、尿もれ対策など、加齢に伴う不定愁訴を改善するヨガを行う予定です。
東京の感染者は増える一方で、まだまだこの状態は続きそうです。
外に出られないと、不安は募りますよね。
オンラインで誰かとつながってヨガすることで気分が変わり、リフレッシュします。
オンラインのやり方など、ご相談があればいつでもご連絡ください。
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