怒りの感情のコントロール
更新日:2023年3月15日
先日、某児童養護施設に出向き、小学校高学年の子どもたちと一緒に感情トレーニング「ほっこりワークショップ」を行ってきました。
このワークショップは、私が以前関わっていた子どものための暴力防止や人権擁護のNPO活動で行っていたプログラムを基に、ヨガや呼吸法を取り入れて開発したオリジナルのプログラムです。
詳細には触れられませんが、職員さんも一緒にキッズヨガに加わってくださり、少ない人数ながらも楽しい90分を過ごすことができました。
昨年参加してくれた子が1年前に行ったヨガのポーズをよく覚えてくれていて、なお且つ、やっていない戦士のポーズや木のポーズまでやってくれたのです。
「他のどこかでヨガを習ったの?」と尋ねると、テレビでやってたから一緒にやって覚えたのだそうです。ワークショップがきっかけになって、ヨガに興味を持ってくれたことがうれしかったです。
ここからが本題です。
このプログラムで最も大事にしているのが、誰にでもあるネガティブな感情との付き合い方です。
こころの奥底に悲しい、寂しい、悔しい、不安、イライラ、ムカムカなどネガティブな感情を心の奥底に溜めて、そのままにしていると、いずれはそれが熟成して、強いエネルギーを持つ怒りの感情へと変わります。
この怒りの感情は人に対してだけでなく、自分にも向けられます。
心と体はつながっていますから、それが体の病気や心の病気にもなってしまうこともあります。早いうちにネガティブな感情に気づき、それを外に出してあげることがストレスを軽減するうえで大切なのです。
「ほっこりワークショップ」では、そういったストレス・コーピング(ストレスの対処法)をいくつか体験します。
そのひとつに「書く・描く瞑想」があります。
瞑想と言っても、胡坐に座って目を閉じて…というものではありません。
自分に向き合って、考えたり感じたりすることを書き出すだけ。
子どもたちには、あるポジティブなテーマを与えて書いてもらいます。
頭に浮かんだことを書き出すだけで、自分と向き合い、新たな気づきや集中する静かな時間が得られます。
今現在、解決が難しいさまざまな問題が起きていて、多くの人がその影響を受けています。
皆さんは、モヤモヤとかイライラはありませんか?
コロナがあり、戦争があり、地震があり、不自由な生活があります。
私自身も、日々のニュースや社会のできごと、はたまた身の回りのできごとで、感情を吐き出した方がスッキリするかなと感じることがあります。
そこで、久しぶりに書く瞑想をしました。
一般的な「書く瞑想」のやり方はいたってシンプルです。
紙とペンがあればできます。
何でもいいので、頭に思い浮かぶことを書き出します。あるがままに思いを書き続け、内容の良い悪いは一切ジャッジしません。支離滅裂でOKです。
時間は自由ですが、安心な場所で行ったほうがいいと思います。
不思議なことに、頭の中であっちに行ったり、こっちに行ったりして、ゴチャゴチャになっている気持ちが、書き出して、それを見ることで整理され、自分の本当の気持ちや方向性が見いだせることもあります。
書くうちに、前向きな対処法が思い浮かんだりもします。
今回は、モヤモヤしたネガティブな感情を吐き出したかったので、書くだけで終わらせず、私なりの方法でそれらを昇華しました。
まずは、いろいろな感情をリングタイプのノートに書き出します。字の並びとか大きさとか、スペースとか一切考えずに、思い浮かぶ気持ちや吐き出したいことを書きます。
いっぱいになったら、その紙をノートから破ってはがします。
それをビリビリと手で破って、粉々にします。
ゴミになりました。
それをゴミ箱に捨てます。
それだけでスッキリ、サッパリ。
私の場合は、「フ~~」と、細い長い呼吸でゴミ箱めがけて吹き飛ばし、心のお掃除が完了します(ゴミが飛び散りますから、その後は手で拾ってください)。
書いたものを残すのも、捨てるのも、あなた次第でいいのです。
「書く瞑想」、最近では「ジャーナリング」とも言います。
よかったら、ぜひお試しください。
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