腸活⓾—目からウロコのオートミール
更新日:2023年7月25日
腸活を始めて、食習慣が大きく変わりました。
一番の変化は朝食です。
もう一つが調理に小麦粉を使わなくなったこと。
変化の主役を担うのがオートミールです。
食物繊維が白米の約19倍、玄米の約3倍もあります。
オートミールとは、オーツ麦を原料とする食品のこと。
そのままでは硬くて食べにくいため、砕いたり、蒸したり、ローラーで引き伸ばしたりといった加工をして食べやすくしたものです。
外皮、胚芽、胚乳が含まれているため、食物繊維はもちろんのこと、たんぱく質やビタミン、ミネラルが含まれており、栄養価に優れています。
だけど、オートミールって美味しくないイメージありませんか?
幼い頃に味のないオートミールのミルク粥を食べて以来、私にとっては苦手な食べ物でした。
ところが試しに使ってみたら、まさに目からウロコ!の優れた食材だったのです。
◆オートミールの種類
一般的なものではロールドオーツとクイックオーツの2種類。
ご飯の代わりに使うなら、歯ごたえのあるロールドオーツ、リゾットや調理のつなぎに使うならクイックオーツです。
◆栄養について
オートミール100gに含まれる食物繊維の総量は9.4g(水溶性食物繊維3.2g、不溶性食物繊維6.2g)。
原料のオーツ麦には水溶性食物繊維の一種である「βグルカン」が豊富です。
消化吸収のスピードを緩めたり、朝食時に摂取した場合、血糖値の上昇を抑えて、次の食事の糖質の吸収を緩やかにする「セカンドミール効果」があり、生活習慣病の予防やダイエットにも適しています。
私が普段、どのようにオートミールを活用しているかをご紹介しましょう。
<お手軽朝食として>
インスタントスープで簡単リゾット(黄色のカップ写真)
●材料 クノールマッシュルームスープ1袋、オートミール(クイックオーツ)大さじ3、牛乳50ml、お湯50ml、コショウ少々
●作り方 カップにすべての材料を入れ、よくかき混ぜて電子レンジで1分加熱。
比較的ゆるめのリゾットです。もっと固めにするならオートミールを30gに。
酒粕甘酒でほんのりスイーツ風リゾット(蕎麦猪口の写真)
●材料 酒粕、牛乳または豆乳(全体量の30%程度)、砂糖、塩少々、甘酒150mlにつきオートミール大さじ1程度
●作り方
①甘酒を作る。小鍋に酒粕をちぎって入れ、しっかりかぶる程度に水を入れ、沸騰しない寸前で火を止め、蓋をして5分程度蒸らす。
②お箸か泡だて器でかき混ぜ、酒粕が溶けたら砂糖もしくはオリゴ糖でお好みの甘さに味をつける。これに塩少々とショウガのすりおろしをお好みで加えると甘酒ができる。
③②に牛乳もしくは豆乳を加え、オートミール(クイックオーツ)を好みのとろみになるように加えて温めます。
※酒粕の甘酒はわずかにアルコール分が残っていますので、お子様やお酒がNGの方には不向きです。ご注意ください。米麹の甘酒で作るとノンアルコールになります。
しらすと紫蘇わかめのロールドオーツおにぎり
●材料(1個分) オートミール(ロールドオーツ)30g、水50ml、しらす干し、紫蘇わかめのふりかけ、ゆかり各少々、海苔
●作り方
①オートミールと水を耐熱容器に入れてかき混ぜ、30秒待つ。
②電子レンジで約1分加熱し、しらす、紫蘇わかめとゆかりを入れて混ぜる。
③ラップにくるみ、にぎって形を整え、海苔を巻く。
この要領でお好みの具材を加えて握ると、白米のおにぎりより少し歯ごたえのあるおにぎりができます。味噌や醤油を塗って焼きおにぎりにしても美味しい。
<残り物を翌日の朝食や昼食に>
昨夜のグリーンカレーの残りをリゾットに(ベージュのお茶碗の写真)
●材料 グリーンカレー(具はナス、マイタケ、マッシュルーム、人参、エビ、ルーは市販のもの)合わせてカップ1~1.5杯程度、豆乳30ml、オートミール(クイックオーツ)30g
●作り方 材料をすべて混ぜ合わせる。鍋なら中火で温め、耐熱容器なら電子レンジで1分半~2分程度チンする。
同じように、写真中は肉団子と根菜のスープの残りに豆乳を加え、リゾットに。
写真右は、野菜ときのこのスープにオートミールのロールドオーツとアボカドを加えて、ボリューミーなリゾットに。パルメザンチーズを加えました。
<小麦粉の代わりにつなぎとして使う>
ロールキャベツ
●材料(6個分) ひき肉300g、キャベツ6枚、玉ねぎ60g、オートミール大さじ2,卵1個、塩コショウ(具とスープに各適宜)、水500ml、コンソメスープの素、ベーコン1枚、ローレル1枚
●作り方
通常のロールキャベツを作る工程と変わりません。
パン粉や小麦粉の代わりにオートミール(クイックオーツ)をつなぎにするだけ。
目安ですが、私はひき肉300gにつきオートミール大さじ2を入れます。
ベーコン1枚を下に敷くと、スープにコクが出ます。
※同じように、ハンバーグもパン粉をオートミールに変えます。
お好み焼き
●材料(1枚1~2人前)
オートミール(クイックオーツ)30g
水100ml
ツナ水煮缶2分の1缶
卵1個
キャベツとニラの粗みじん切り50~60g
和風だしの素小さじ1
ごま油 大さじ1
トッピング…削り節、青のり、お好みでしょうゆ、ソース、マヨネーズなど。
●作り方
①オートミールと水を耐熱容器に入れて混ぜ、30秒置き、電子レンジで1分30秒加熱する。
②ツナ、キャベツとニラ、卵、だしの素を入れて混ぜる。
③フライパンにごま油を入れ、②を流し入れ、丸く整形して強火で焼く。
④片面に焼き色がついたら、裏返して蓋をして蒸し焼きにする。
⑤皿に移し、好みのトッピングをする。
これはまさに目からウロコ!
家族はつなぎに何を使っているかわからず、山芋?と言いました。
確かに山芋の食感に近い、やさしいお好み焼きになります。
小麦粉は美味しいですが、含まれるグルテンのネバネバが消化されずに腸の粘膜に貼りつき、異物になって残るというデメリットがあります。
腸活を考えると、たくさんは摂りたくない食材になります。
ひき肉料理やシチューのつなぎに小麦粉やパン粉を使わなくなり、オートミールはグルテンフリーの救世主だと感じています。
栄養面だけでなく、火を使わず、電子レンジでお手軽に食べられるのもオートミールの魅力です。
<参考文献>
「腸活オートミールレシピ」(池田書店)
「自力で免疫力を上げる腸の教科書」(藤田鉱一郎著・宝島社)
「老化は腸で止められた」(光岡知足著・青春出版)
「新しい腸の教科書」(江田証・池田書店)
「婦人画報2022年11月号、腸活のキホン」(婦人画報社)
「腸活メソッド」(主婦の友社)
オートミールで美味しく手軽にダイエット(からだケアナビ)
「腸内細菌叢とは」健康長寿ネット
「ウェルビーイングのための腸活」セミナー(内藤裕二・都府立医科大学大学院生体免疫栄養学講座)
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