2020年に気づいた「自分を楽しむこと」
更新日:2021年1月7日
未曽有のことが起こった2020年も残すところ2日になりました。
新型コロナウィルスがメディアで騒がれだしたのが2月の始めくらいでしょうか。
どこか他人ごとだったことが、あれよあれよという間に私たちの暮らしの在り方まで変わるような事態に。
4月に緊急事態宣言が出ると、街は閑散として、これまでに見たことのない景色が広がりました。生活は一変し、マスクに手洗いとうがい、ソーシャルディスタンス、3密、イベントの中止、ステイホーム……。
その後、潮の満ち引きはありましたが、年の瀬になって、さらに感染者は増える一方です。
私自身は、4月の頃よりも感染予防の意識を1ランク引き上げて過ごしています。
なぜかというと、終末期の母のところに通うからということがひとつ、もうひとつは私自身がもともと気管支が弱い体質で、冬はリスクが高いからでもあります。
具体的には、できるだけステイホームです。
買い物等の外出の際は、どこに行っても手指の除菌をまめに行い、帰宅後のうがいは丁寧に…ぐらいのことですから、ほぼ皆さんと一緒だと思います。
このような生活が、いったいいつまで続くのでしょう。
こんな風に思って、ため息が出ることはありませんか?
私だってしょっちゅうです。
今年やる予定で、できなかったことがたくさんあります。
その昔、ヨガを始める前、子どもの人権擁護の啓発活動をする仕事をしていました。
子育て中の親や先生、子どもたちに向けて、さまざまなワークショップを提供する活動です。
ワークショップとは、参加体験型学習のこと。
ただ受け身で講義を聴くだけでなく、ワークに参加してアクティビティを体験することで、気づきが生まれます。これまでの思い込みや一方的な見方に対する意識が変わることもあります。
そのために、子どもの発達、心理学、虐待問題、多様性トレーニング等、さまざまな勉強をしました。ヨガとも通じるところがたくさんあります。
その中で行っていたワークの一つに「コインの裏表」というのがあります。
例えば、自尊感情が低い人に対して、自分の性質で嫌いな点をコイン型の紙に書いてもらいます。
当然ネガティブなことを書きます。例えば、落ち着きがない、神経質すぎる、短気で怒りっぽい。
これはネガティブな見方をすると、そう見える。
コインに表と裏があるように、別の見方をすればポジティブな面もあります。
無理くりでもポジティブにとらえた言葉に変換します。
コインの紙をひっくり返して、それを書きます。好奇心が旺盛、感性が豊か、正義感が強い。
自分のポジティブな面に気づくことで、良さを残しての対処法を考えるようになります。
年を越すに当たって、この1年で経験したコロナ禍の問題についても、この「コインの裏表」の手法で考えてみることにしました。
今年予定していたことやチャレンジしようとしたことで、残念ながらできなかったこと、我慢させられたことを書きだします。
海外旅行、自然豊かな場所でのヨガイベント、オリンピックのボランティア、楽器のチャレンジ、同期会やクラス会等の友人との交流、母を交えての親戚の集まり。
書いた紙をひっくり返しましょう。それはできなかったけれど、その代わりにコロナ禍生活でできたことはないかを考え、書き出します。
国内の温泉旅行、オンラインヨガ、プチ断捨離、緑道ウォーキング、新たなホームページの準備(プライベートwebサイト)、オンライン飲み会、母との言葉を超えたマッサージコミュニケーション。
すべてコロナ禍がなかったら、やらなかったorやれなかったことばかりです。
これまで注意を向けてなかったことにチャレンジし、体験したことで別の発見や味わいがあることに気づきました。
とりわけオンラインヨガは、対面でなくても、空間を超えてつながるメリットがたくさんあることに気づかせてもらいました。ヨガが継続できることの良さも実感しています。
そして何よりも、ステイホームを楽しく過ごす術を持っていることは、高齢者の一員になるであろう私たちにとって、とても大切なことなのです。
そういう面からも、外に外に行きがちな自分を内に戻し、自分の足元を見直す機会にもなりました。今年もそれなりに頑張った自分をいたわりつつ、記憶に残るであろう1年を終えられそうです。
よかったら、年を越して新年を迎えるにあたって、こんな感じで「コインの裏表」を試してみてはいかがでしょうか? 書き出すという作業に意味があり、気づきがあり、脳にインプリントされます。
それでは、皆さま、今年も大変な年でしたが変わらぬお付き合いをありがとうございました。
おひとりおひとりに「コロナ禍の1年よく頑張ったね」とのメッセージを贈りたいです。
来年こそは、人と人が気持ちよく場を共有できる世の中になりますように。
今後も、世の中の流れを感じつつ「自分を楽しむ=セルフケア」をテーマに、つれづれと思いを記していこうと思います。
よいお年をお迎えください。
※写真 自宅バルコニーから見える師走の富士山夕景
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