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シニアに意識してほしい足首とふくらはぎのお話

更新日:2023年3月15日

オンラインクラスの後は、必ず質問とか感想をシェアする時間を設けています。

もちろん、ご用事のある方はすぐに退出してもOKです。

先日の話題から、シニアにとって切実な問題かな? 特にコロナ禍の運動不足がもたらすリスクにも関わると思い、お伝えしたいと思います。


ある日のレッスン後に、足が冷えて困るという話が出ました。

お家でできる最も手軽な冷え予防エクササイズとして、シニアヨガのクラス時にも度々行う、ゆっくりのかかと上げ下ろしエクササイズをご紹介しました。


翌日、オンラインの会員さんから、次のようなメールをいただきました。


「50代の若い友人が昨年、軽い脳梗塞で入院し、リハビリ運動でかかとの上げ下ろし10回と、上げた時に10数えてキープするのを10回、退院後も続けなさいと、医師に言われたそうです。

別の年上の友人は、帯状疱疹後の神経痛で8カ月。まだ病院通いです。外を歩けない日が多いので、ますます足が冷え、歩く力が弱ったとのこと。私は、部屋でもできるかかとの上げ下ろし運動を、オンラインでの話を含めて伝えました。『ふくらはぎは第2の心臓』という言葉は知ってたけれど、強化するために何をすればよいかは知らなかった。『少しずつやってみる』と喜ばれました」


その数週間後、レッスン時のウォーミングアップで、椅子に座っての足首運動として、かかとを上げたり(足首の底屈)、つま先を上げたり(足首の背屈)する運動をしました。

レッスン後、「つま先を上げるのがきつかったのですが、足首が硬いから?」との質問がありました。

背屈の可動域は20度くらいあれば充分で、底屈は45度くらいです。

大きな可動は必要ありませんが、シニアの方にヨガの指導を始めてみて、足首の関節が硬い方は少なくないように思います。

足首が硬くなる原因は、使ってないこと、歩くとしてもちょこちょこ歩きや、すり足歩きが習慣になっている人もいます。和式のトイレを使わなくなったことも大きいでしょう。

特にシニアは加齢により、足首付近の筋肉や腱、ふくらはぎの筋肉が硬くなりやすいのです。


では、足首が硬いとどうなるのでしょうか?

足首が硬いと足裏全体を使えないので、土踏まずのアーチが失われてしまいます。偏平足のまま歩いてしまうとふくらはぎを使わない歩き方になり、第2の心臓と言われるポンプの役割が低下することから血流が悪くなり、それが冷えを誘発することにもなります。

また、背屈ができないと、つまずいて転んだり、捻挫したりと、怪我をするリスクも高くなります。

足首が適切に機能しなくなると、、ふくらはぎの筋肉にも影響を及ぼします。そして、その上にある膝や股関節、背骨の動きとも連動しているので、他の関節の故障も誘発します。


私たちシニアにとって、足首をしっかり動かせることと、ふくらはぎの筋肉を強くすることは、体を下で支える意味でも、とても重要なのです。

以下では、毎日のすき間時間10分でできる足首、ふくらはぎの運動をご紹介します。



<今日からでもできる足首とふくらはぎの簡単エクササイズ>

①座位もしくは椅子に座り、片足を反対の太ももに乗せ、手の指と足の指を交互に組んで足首を回す。

②つま先部分をもって、手前に引いて底屈(足の甲のストレッチ)で30秒、その反対に押して背屈(アキレス腱とふくらはぎ部分のストレッチ)で30秒。

③足の指を広げて、両足平行に座骨幅で立つ。吸う息でゆっく~りかかとを持ちあげ、吐く息でゆっく~りかかとを下ろす。回数は1セット10回を1日1~3セット。

写真のように、軽く何かにつかまってよい。


オンラインでは、かかと落とし体操との違いを聞かれました。

目的が違います。

ゆっくりの上げ下ろしは、ふくらはぎの筋肉を強くして、ポンプ機能を促すために行います。一方、かかと落としは、かかとを上げるまでは一緒ですが、その後かかとを一気に下ろして骨全体に軽い衝撃を加えます。骨に刺激を与えて、骨粗しょう症を予防することがねらいです。

骨密度が心配の方は、③のエクササイズの後に、かかと落としも加えましょう。










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