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骨活のすすめ―①予備知識編

更新日:2020年12月13日

50歳を過ぎたら骨粗しょう症予備軍であることを自覚しましょう!


前回のブログ「50歳を過ぎて学んだこと、感じたこと」では、骨粗しょう症が判明したことを記しました。

栄養にも気を付けていて、長いこと体をしっかりと動かしているので、まさか!!という感じでした。

しかし、これは珍しいことではありません。

更年期以降の女性の宿命でもあります。人にもよりますから、全く問題ない人から、若干進行している人、私のように診断が下る人までいます。

あなたは、どのタイプでしょうか?

私の場合は、代々の遺伝的な体質にも関係あると言われ、父方の親戚の多くが猫背で、女性陣の多くが年をとるほどに背中が丸くなっていることに気づき、納得しました。


まずは、以下の質問に〇をつけてみましょう。

(A)50歳を過ぎていて、すでに閉経している(男性の場合―70歳を過ぎている)。

(B)ここ1~2年で身長が3cm以上縮んだ。

(C)最近、背中が丸くなってきた。

(D)親や祖父母、親戚の中で、高齢になって背中が丸くなった人、腰が曲がってしまった人が数人いる。

(E)ちょっとしたことで骨折したことがある。

(F)立ち上がる時、寝返りを打つ時に背中や腰に痛みがある。

(G)糖尿病、肝臓の病気、慢性腎臓病、関節リウマチなどの持病がある。

(H)たばこをよく吸う。

(I)お酒をたくさん飲むほうだ。

(J)若い時によくダイエットをした。

最初の(A)(B)(C)を含めて複数の項目に〇をつけた方は、骨粗しょう症になっているかもしれません。ちなみに、私はAとD、E(ちょっとしたことではありませんでしたが)、I(たくさんではありません)の4つの〇で、すでに骨粗しょう症です。

早めに整形外科や内科、骨粗しょう症専門の医療機関を受診しましょう。

それほど気にならない場合でも、自分の骨の健康度を把握しておくことは大切ですから、一度、骨密度を測ってもらうことをお勧めします。

診断が下れば、服薬、注射などの治療段階に入ります。正常値に戻すというより、これ以上悪くならないための治療ですから、定期的に検査しておくことが大切なのです。


骨密度検査はどこでできるか?


自治体によっては、40歳以上の女性を対象に骨粗しょう症検診を行っていますから、まずは自治体の保健所または保健センターに問い合わせてみましょう。有料ですが、骨密度を測ってもらえる自治体もあります。

メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に着目した特定健診に追加検査として骨密度検査を行っている自治体もあります。

また、加盟している健康保険組合によっては、無料で骨密度検査を追加しているところもあります。

民間の医療機関でも、測定器を設置しているクリニックも増えています。

女性は50歳を過ぎたら、男性は70歳を過ぎたらリスクが高まりますが、骨粗しょう症が厄介なのは、症状が進んでいても自覚がないところです。私のように、アクシデントで胸椎がつぶれ痛みを感じ、受診して初めて事の重大さに気が付くのです。

女性は50歳を過ぎたら、男性も70歳を過ぎたら、自分の骨の健康度をまずはチェックしておきましょう。


更年期を過ぎて起きる体の変化を再確認します


誰もが年をとるとホルモンのバランスが崩れます。

女性は50歳前後の年齢になると卵巣の機能が低下し、女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が急激に減少することでホルモンバランスが崩れます。今では、このホルモンの不均衡が加齢に関係する多くの精神疾患や内科疾患の原因になっていると考えられています。

ホルモンのバランスが崩れると…

・エネルギーレベルの低下

・骨と筋力の衰え

・ 肺活量の減少

・腹部につくぜい肉

・同時に複数の仕事がこなせない

・物事をまとめる能力の減退

・筋委縮

・学習能力の衰え

このホルモンの不均衡が筋肉・骨密度の減少と体脂肪の増加につながり、それが脳神経にも影響して認知機能も衰えることがわかっています。

更年期障害と言われる特有の不定愁訴(ほてりと発汗、冷え、めまい、動悸、息切れ、頭痛、イライラ、憂鬱感など)があると自覚しやすいのですが、そのような症状がなくても骨粗しょう症は進行しますから、早いうちから充分な注意が必要なのです。


骨粗しょう症が起きるメカニズムを理解しましょう!


骨の強さは、「骨密度70%」+「骨質30%」で決まります。

骨密度とは、骨を形成するカルシウムやマグネシウムなどのミネラルがどれぐらい含まれているかの指標。

骨質は、骨の構造や新陳代謝、骨に含まれるコラーゲンやたんぱく質といった成分などが関係しています。

そして、骨は毎日、新陳代謝し続けています(骨代謝)。

古くなった骨は破骨細胞によって壊され(骨吸収)、骨芽細胞は壊した部分に新しい骨を作ります(骨形成)。

加齢によって、このバランスが崩れ、骨を壊す働きが骨を作る働きを上回ることで骨粗しょう症が発症します。

気づかずに骨粗しょう症が進行すると、背骨の圧迫骨折のリスクが高まります。

骨がもろくスカスカになっているので、体の重みに耐えられず、何かの弾みで椎骨がつぶれてしまいます。これが圧迫骨折です。ちょっとした拍子に尻もちついたり、重い物を持ったりした時、あるいは深い咳でも起こります。

骨は弱っても痛みが伴わないため、つぶれて初めて痛みを感じ、気づく場合が多いのです。高齢者の場合は、その痛みにも気づかずドミノ倒しのように連鎖し、重症化する場合もありますから要注意です。


次回は、具体的な骨活②実践編について、次週アップいたします。


<参考文献>

●「シニアの骨粗しょう症・圧迫骨折を防ぐ!(別冊NHKきょうの健康)」NHK出版

●日刊スポーツコラム「鎌田實:認知機能を落とさない生き方」

●公益財団法人骨粗鬆症財団HP

●東大阪病院HP骨粗鬆症について




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